第 17 章 デジタルI/O 195
D24 取扱説明書
はじめに
操作前の
基礎知識
一般的な
操作
クイック
ロケート
パンチイン
/アウト
録音
プロジェクト
の編集
トラック
の編集
パート
の編集
ワード
クロック
タイム
コード
SCSIと
外部ディスク
ドライブ
その他の
機能
デジタルI/O
MIDI
付 録
複数のD24
とビデオ
シンク
録音
各部の
名称と機能
D24のSCMS
D24はSCMS(Serial Copy Management System)情報を認識しません。SCMS情報を含ん
だオーディオ信号を入力しても、それを無視してオーディオデータのみを録音します。
デジタルI/Oとワード長
大きなワード長のデジタルオーディオ信号が小さなワード長のシステムに送られる
場合、下位のビットが正しく切捨てられたかどうか注意が必要です。たとえば24ビッ
トの信号をダイレクトに16ビットのDATレコーダーに送ると、それぞれのデータの下
位の8ビットを切捨てるので、信号レベルの低い精微な表現は失われ、ときには歪んだ
粗い音になってしまいます。当然のことながら、切捨てるビット数が多くなるほど歪
も大きくなります。
この下位ビットの切捨て処理を最適化するには、信号を小さなワード長のシステムに
送る前にデジタルディザーとよばれるテクニックを使います。デジタルディザーは、
切捨てられるデータの最下位ビットと擬似乱数とを比較して切上げまたは切捨てを
行い、最下位ビットの傾向をランダムにして、切捨てられた部分の不自然さを取除く
ものです。
デジタルディザーはデジタル信号にほぼ理論最少値のヒスノイズ(たとえば16ビット
でおよそ−96dB)を与えたことになりますが、これはディザーがないときに生じる歪
に比べれば、はるかに聴感を改善したといえます。ノイズを軽減するためにいくつか
のデジタルオーディオ機器ではノイズシェーピングを使っています。これはノイズを
聴感上で目立たないオーディオ帯域に追いやるものです。大きなワード長の信号を小
さなワード長のシステムに送るときには、特別な理由のない限りデジタルディザーを
使った方がいいでしょう。
次のシステムでは、D24で24ビットのマルチトラックレコーディングを行い、DATに
16ビットでステレオ録音しています。デジタルディザーはミキシングコンソールでか
けます。
量子化ビット数:24ビット
量子化ビット数:16ビット
00 00 00 00
YAMAHA D24
OVER
READY
0
2
6
1012
1420
1830
20
42
2660
–dB
OVER
ABS H
LOCK
TIME DISPLAY
CAPTURE ABS/REL
REMAIN
VARI
SPEED
UTILITY
SETUP
PROJECT
SELECT
LOC MEM
RECALL
LOC MEM
STORE
LOCATEENTERCANCEL
0/-
1
4
7
8
R
7654321
RECORD
READY
SOLO/
SELECT
MONITOR SELECT
PEAK
HOLD
AUTO
INPUT
ALL
INPUT
FORMAT CHASE
L
2
5
8
3
6
9
UNDO/
REDO
EDIT
JOG ON
JOG/DATA SHUTTLE/
CURSOR
PROJECT SEARCH
RTN TO
ZERO
REW FF
STOP PLAY REC
ROLL
BACK
LAST REC
SET
DIGITAL MULTITRACK RECORDER
REPEAT
REHE
PHONES
LEVEL
010
ON
POWER
OFF
PHONES
BA
B
A
AUTO
PUNCH
IN
OUT
INT
24
48K
MASTER
WC
BIT
FS
TC
MSF
READY
0
2
6
12
20
30
42
60
–dB
V. TRACK
SELECT
ミニYGDAI YGDAI
(SLOT 1)
AES/EBU (24ビット)
S/PDIF (16ビット)
D24
DAT
00.00.00.00
DIGITAL STEREO
COAXIAL OUT
Digital input
DAT
02R
スロット出力選択
SLOT 1: Bus 1–8
ディザー設定
BUS 1–8: 24ビット
Stereo out: 16ビット
D24のCOAXIAL OUTPUT端子から高い量子化ビット数のデジタルオーディオ信号が
ダイレクトに低い量子化ビット数の機器に転送されるときは注意が必要です。
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